此処に現るは

その日、その時、その瞬間。

自分がどのような気持ちになるのか

どのような感情が溢れるのか

検討もつかなかった。

 

 

スマホの充電は満たされた。イヤホンをした。

ライブ会場は自分の部屋。

ペンライト。うちわ。嵐コール。

いつもと変わらないルーティン。

 

嵐、嵐、嵐、嵐、嵐。

もう何度呼んだかも分からないその名前を

ただひたすらに部屋の中で唱える。

 

オープニング。壮大。夢の世界へ誘う様な世界観。心臓がうるさい。

 

どこから5人は出てくるんだろう。

正面?後ろ?それとも。

5人が現れたのは、一際高い塔の上。

「笑って泣いて生きて行こうぜ」

そう歌うのは、いつもと変わらない5つの笑顔。

 

夢の時間を楽しみながらも、時折時計を見て

その現実に震えそうになる自分が嫌だった。

時間よ止まれ、と

こんなにも願う日はなかった。

 

嵐の真骨頂を観た気がした。

演出、歌唱力、ダンス、セット。

 

「This is 嵐」

あまりにもシンプルなアルバムタイトルは

今の嵐の代名詞だった。

 

 

オルゴール調の曲が流れ始める。

即ち、ライブ終盤の報せ。

 

あまりにも、清々しい顔をするから。

あまりにも、綺麗に泣くから。

普段泣かない人が、ポロポロ泣いたから。

 

もう、気づいたら堰を切ったように止まらなかった。

 

嵐は私の人生。どれだけの時間を共に過ごしたか。

あんな思い出やこんな気持ちが

走馬灯のように駆け巡り、ダムが壊れたかのように泣いた。

 

一つ、変わらず揺るがない気持ちがあった。

 

私は、やっぱり嵐が大好きだ。

 

Fantastic 5 MC's!

 

此処に現るは、

 

ずっとずっと、大好きな人たちよ。